春菊の栄養素と効能や効果は?旬の時期や主な生産地と保存方法も

独特の香りにほどよい苦味は大人の魅力を感じさせる野菜です。

栄養成分が豊富な緑黄色野菜であることは分かっていても、お鍋のときくらいしか活用しないという人はもったいないかもしれません。

漢方や薬膳料理に使われるほどの食材ですから、栄養素をのがすことなく賢く食べたいところです。

春菊の栄養成分は?

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春菊はβ-カロテンやビタミンB郡、C、鉄分、カリウム、カルシウム、食物繊維など栄養素を豊富に含む緑黄色野菜です。

独特の香りの成分α-ビネンやベンツアルデイドや、緑色の成分であるクロロフィルといった成分も含んでいます。

春菊の栄養効果・効能は?

春菊の効果

がん予防から、動脈硬化、高血圧などの成人病を予防するだけでなく、風邪、便秘、食欲増進といった身近な効果まで挙げられます。

自律神経の調整や、痰を止め、咳を鎮めるといった意外な効果まであります。

貧血予防や、骨粗しょう症の予防、美肌効果といった女性に嬉しい効果も見逃せません。

春菊の効能

なんといっても豊富なβ-カロテンの働きによる抗酸化作用はがん予防に肌の老化防止を、粘膜を保護する作用は風邪や呼吸器系に効果を発揮します。

抗酸化作用と共にクロロフィルという成分が持つコレステロールを下げる効果は、血管の酸化や血行不良を解消して動脈硬化や生活習慣病を改善します。

カリウムはナトリウムの排出を助けて高血圧を予防し、カルシウムだけではない豊富なミネラルとビタミンKが骨を丈夫にする働きで骨粗しょう症を予防します。

貧血に効果的といわれる葉酸と鉄分が豊富に含まれているだけでなく、老廃物の排出、腸の活動の活性化、血のめぐりが改善されるといった、総合的に貧血に効果を発揮するそうです。

春菊の独特の香りの成分ベンツアルデイドは、自律神経に作用し、薬膳でもトップクラスの健胃作用をもつと言われる上、痰を鎮める食材としても有名です。

これだけの健康的な効能があるだけでなく、豊富なビタミンに抗酸化作用、胃腸を整えて便通が改善されれば美肌効果がでるのも頷けます。

春菊の旬と主な生産地は?

春菊の旬は冬の寒い時期、11月~2月頃が葉が柔らかく美味しい時期です。鍋には欠かせませんよね。その他の時期でも1年中スーパーにありますが、旬は冬の時期です。

次に主な生産地ですが市場の14%以上を千葉県で生産されています。年間に約5000tという量になります。その次に多いのが大阪、群馬、茨城、福岡となっています。

春菊の雑学

春に花を咲かせて、葉の形が菊に似ていることから“春菊”と呼ばれるようになり、関西でもやはり葉や花の形から“菊菜”と呼ばれています。

似ているのも当然、キク科の植物で中国から室町時代に日本に伝わったそうです。

食用にしているのは、中国や日本といった東アジアだけで、原産国である地中海地域では主に観賞用として広まっています。

日本では食用のイメージが強いせいか花はあまり知られていませんが、外側が白く内側は黄色い花びらは特徴的で、観賞用として広まったのも納得の可憐さがあります。

花の部分は葉や茎に比べると苦味が強いそうですが、食べられないこともないそうです。

春菊の保存方法

春菊は乾燥に弱く、そのまま冷蔵庫にいれておくとすぐに葉の水分が抜けてしなびてしまいます。

湿らせた新聞紙にくるんでビニール袋などに入れて、冷蔵庫で立てて保存すると2~3日程度は保存できます。

買ってきたらすぐに使う食材として覚えておきたいところですが、たくさん余ったときは冷凍保存ができます。

30~40秒ほどサッと塩茹でし、水分をしっかりとった後にラップで小分けして冷凍します。

和え物などに使う場合は自然解凍で、熱を通すみそ汁などに使う場合は凍ったまま使用できます。

美味しい春菊の選び方

春菊の種類は大きく分けて3つに分けられ、独特の香りや苦味は切れ込みの深い“中葉種”が強いと言われています。

切れ込みの少ない西日本で栽培される“大葉種”は葉肉が厚く、中葉種より葉が柔らかく、苦味が少ない特徴があります。

“小葉種”という葉の切れ込みが深く細いものがあるのですが、これは現在日本ではあまり流通していません。

サラダなど用に改良された“サラダ春菊”や“やわらか春菊”といったものも販売されるようになりました。

香りと食感に苦味と種類によって違いがあるため、用途によって見分ける必要がありそうです。

共通していえる美味しい春菊の選び方としては、葉の緑色が濃く葉先までシャキッとしてるものを選びます。

鮮度が落ちたものは葉が黄ばんだり枯れたりており、茎は太すぎるものは固くなるので避けたほうがいいようです。

春菊の栄養効果の高い食べ方・調理方法は?

豊富な栄養成分を含んでいますが、ほとんどの栄養成分が水に溶け、熱によって損なわれる性質をもっています。

鮮度が落ちることで栄養価も失われていくので、新鮮なうちに使ってしまうということも効果的な食べ方のポイントです。

できれば生で、加熱する場合は短めに調理することを心がけるといいようです。

お鍋に入れる順番で春菊が最後、これは理にかなっていることになります。

春菊は香りが強いわりにはアクの少ない野菜のひとつで、サラダでも充分においしく食べられます。

おひたしでもサッとくぐらせる程度で冷水にとるように注意しましょう。

栄養豊富な春菊は“お鍋の彩り”なんて思わずに積極的にとりたい野菜です。


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