常備野菜としていつも家庭にあるイメージのじゃがいも、その栄養素は炭水化物くらいしか思い浮かばない人も多いかもしれません。その他特徴には何があるのでしょうか?
栄養豊富で美肌効果もあったりと、栄養面でも優秀なことを知ったらますます使いたくなるかもしれません。
皮を剥く作業が面倒かもしれませんが、注意点や裏技など抑えておきたいポイントがいくつかあるようです。
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じゃがいもの栄養成分は?
じゃがいもにはデンプンが豊富に含まれていますが「難消化性でんぷん」という種類で、デンプンであると同時に食物繊維でもある性質を持っています。
カロリー的にもご飯のおよそ半分で、整腸作用もあることから「炭水化物だから太りやすい」というわけではないようです。
じゃがいも特有の成分に、満腹感を得られる成分ポテトプロテインといくたんぱく質が含まれているのも特徴的です。
ビタミンB群、ビタミンC、ミネラル成分が豊富に含まれており、特にビタミンCはミカンに匹敵する量が含まれています。
ビタミンCは火や水に弱い性質がありますが、じゃがいもの場合はデンプンに守られているので熱に強いということも嬉しい特徴です。
じゃがいもの効果
がんや高血圧に動脈硬化といった生活習慣病から、疲労回復や風邪の予防といった身近な効果もあります。
むくみや肩こり、頭痛や痛風といった症状にまで効果が期待されます。
シミやソバカスといった美肌効果だけでなく、イライラやストレスといった精神面、胃腸の調子や便秘を改善してダイエット効果まであるそうです。
じゃがいもの効能
熱に壊れにくいビタミンCは、活性酸素の働きを抑制、ウィルスの侵入を阻止、メラニンの生成を抑えるといった様々な働きがあります。
さらにビタミンB1が豊富なことから疲労を回復する効果で、総合的な健康維持に役立ちます。
ビタミンB郡の一種であるナイアシンを多く含むことから、血液の循環をよくする作用があり、血行不良による様々な症状、頭痛、肩こり、冷え症に効果を発揮してくれます。
じゃがいもはアルカリ性の野菜で、血液や尿が酸化してしまうのを防いで中和してくれることから痛風や壊血病予防にもよいとされています。
豊富なカリウムは、体に溜まった余分な水分やナトリウムを排出する働きがあるので、むくみや血圧が高めの人には最適です。
ダイエットには向かないと思われがちですが、豊富な食物繊維は腸内環境を整え、長く胃にあるので満腹感が持続するといわれています。
油と一緒にとらなければ、豊富なビタミンでお肌を整えながら、ダイエットをサポートしてくれる心強い食材です。
じゃがいもの雑学
米、麦、とうもろこしと並んで「世界4大作物」と言われ、世界規模では2000種類以上の品種のあるじゃがいもは世界でもお馴染みの食材です。
芋と呼ばれていますが里芋やサツマイモとは分類上離れた存在で、ナス科ナス属に分類されてナスに近い植物です。
日本にじゃがいもが伝わったのは1600年頃、インドネシアのジャワ島からオランダ船が長崎に持ち込んだことが始まりとされています。
ジャワ島(ジャカルタ)から伝えらた芋で、ジャガタラ芋、それから変形してジャガイモと呼ばれ、飢饉が起こるたびに需要が増え、「御助薯(お助け芋)」とも呼ばれていました。
でこぼこした表面のじゃがいも、皮むきが苦手な人もいるかもしれませんが茹でたじゃがいもの皮を一瞬で剥く方法があります。
生のときにぐるっと一直線に切り込みを入れてから鍋に入れて加熱し、火が通ったらすぐに氷水に落とします。
切り込みを入れた両端から指で引っ張ると、ツルっと皮だけがきれいに剥けます。
じゃがいもの保存方法
冷蔵庫には入れずに風通しの良い場所で保管し、日光を浴びると芽がでやすくなるので暗い場所で保存します。
発芽を抑えるには、リンゴを一緒に置いておくと良いという豆知識も有名です。
冷蔵庫に入れると駄目という訳でもなく、入れておくなら乾燥しないように新聞紙などで包んでからポリの袋などに入れて野菜室に入れておくと長持ちします。
皮を剥いたり、切った状態のじゃがいもは、少し酢を入れた水に浸して保存すると変色を抑えることができます。
食感が悪くなるので冷凍向きではありませんが、一度火を通して潰した状態で冷凍するという手もあります。
ポテトサラダや、コロッケ、ポタージュといった調理に使えるので、時間がないときのお助け食材となりそうです。
美味しいじゃがいもの選び方
男爵系とメークイン系といった品種で特徴が異なるので、何に使うかによって選ぶこともポイントです。
男爵系はホクホクとして煮崩れしやすいので加工する調理に、メークイン系はしっとりとしており煮崩れしにくいのでカレーやシチューに向いています。
芽が出始めているものは栄養分をとられて味が落ちているので、注意が必要です。
しっかりと固い物を選び、メークイン系は表面がつるっとしているものを選びます。
新じゃがいもの場合、表面の皮が薄くて指ではがれそうなくらいの物が良いそうです。
じゃがいもの栄養効果の高い食べ方・調理方法は?
栄養効果以前にまず注意したいのが、じゃがいもの芽や緑色をした皮に含まれる有毒物質「ソラニン」です。
頭痛や腹痛、吐き気を起こすこともあり、まれに幼い子供では死亡する例もあるという成分ですから、皮ごと調理するときは特に注意が必要です。
主成分であるデンプンに含まれるアミラーゼという酵素が、30~60℃の温度で活性化する特徴があります。
低温でじっくりと加熱することで甘みが引き出され、じゃがいもに含まれるビタミンは加熱に強いので蒸しても、煮ても、焼いても栄養効果は高いままです。
茹でることで多少は汁に栄養が流れ出てしまうので、出来れば汁ごと食べられるお味噌汁やシチューといった食べ方が栄養効果的にはおススメです。
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